♪想いのカケラ

北の大地よりもりたごうクンを思う主婦の日記

舞台 感想

本日、『ブエノスアイレス午前零時』無事東京公演千穐楽を迎えたとのことで、おめでとうございます。
剛クン始め、キャスト、スタッフの皆様お疲れ様でした。

舞台初日を迎えたころは、(スタッフメモによると)剛クンが初日前日に舞台から落ちたとの事でアイシングしているとか、公演中もつぶやきなど覗くと“手に傷?血が…”というのもありましたし、きっと色々とアクシデントもあったのでしょうが、キャスト&スタッフの頑張りで東京楽日を終えられて、心からありがとうとお疲れさまと言いたいです。

まだ、大阪公演もありますから緊張感抜けないでしょうが、大千秋楽まで大きな怪我なく、駆け抜けていって…と願うばかりです。




前回のブログは公演も始まったばかりということで、感想もざっくり!載せましたが、今回は(…も?!)もう少し踏み込んで、自分用の覚書として残しておきたいと思います。
…と云っても一回きりの観劇で、おまけに最近記憶力の低下やら、思い込みも甚だしいので、結局ざっくりとした感想です(笑)
ネタバレになりますので、これから観劇の方はスルーして頂いた方が良いかと思います。






















≪全体的な事≫

前回も載せましたが作品全体としてほぼストレスなく観れました。
好きな作品です!!
出来る事ならもう一回観たいです!


内容的には大きな二つのテーマがあるのかな…と
「愛」ということと「生きる」ということ
愛する人を自由にする為に自分は娼婦を続ける…という究極の愛
そして
欲しいもの、大事なものを「手に入れること」が大事なのではなくて“欲しいものは、大事なものは何か”を「考え気づく」ことが一番大事ということ
それが生きる事
ただただ、逃げていてはダメ
失敗してもまた前へ進むこと
それが生きる事
そんなことを言いたかったのかな…と思うし、自分にとってもそういう科白は心に残ったし、背中を押された今回の舞台でした。


どの役者さんも二役をとても自然にこなされていて、最初から集中して観れました。
新潟のひなびたホテルとブエノスアイレスの酒場の場面変換も何度繰り返されますが、戸惑うことなく入り込めて、不思議な感覚でした。
それもこれも、剛クンを始めとする役者さんの力量なのでしょうか?

原田さんは美しくて存在感がその時々で強烈だったり、居るのに透けてるの…という位邪魔にならないカンジでいるし、さすがベテランの男性陣は科白1つで空気を変えるんだ!というのを目の当たりにさせられたし、バランスのいいキャストだったのかな〜と感じました。
瀧本美織さんが、もう初舞台とは思えない位の迫力と堂々さと美しさと声の通り易さにビックリしました!
正直、テレビで見ている印象は純粋だけど少年っぽさがあって“色気”とは無縁だったから、今回の役は……???と思っていました。
確かにその印象はそのままだけれど、それが逆に「ミツコ」の純粋さや無邪気さを際立てていたのかも?!
でも、タンゴを踊るシーンはもう躰も背中も美しくて…
声もとおっていて聴きやすいし、全体的に可愛いいのに迫力あって、すごく印象に残りました!
“色気”を重視してなくてかえって良かったのね〜と思わせてくれました!!!
瀧本さんのファンになりそう(^.^)



≪剛クンのこと≫

個人的に色々な想いにとらわれているのです。
まず、等身大の役ということで新鮮でした!
ただ、途中話し方とかでついつい“あっ今のトビーアスっぽい!”とか、“範頼?”“溝口??”とか思っちゃうことが何度かあって…
まっ、当たり前なんですけれどね。
同じ人が演じているわけですから、そんなにそんなに違う表現っていうのは難しいとは思うんです。
これは、私が少なからず何本か剛クンの舞台を観てるから思うわけであって、初めて見る方には特に感じることはないと思うのですが、やはり今まで剛クンが次々と自分の想像を超えたものを魅せてくれ続けているので、ついついハードルを高くして観てしまいます。
ただただ、そんな想いの反面、やはり森田剛はただ者じゃない…と思うしかなくて!!!
「陰と光」「もろさとかたさ」「暖かさと冷たさ」「優しさと激しさ」
それらを、佇まい一つで表現してしまう人、それが剛クン!
これら対極のものを同時に持ち合わせてる人って、それを表現できる人って………いない
剛クンは生まれつきそれを持ち合わせてこの世に生まれてきていると思います。
きっと、数々の演出家さんたちはそこを見たくて、今までも剛クンを選んできたのではないかと思う。
本当に稀有な役者さんだと改めて思いました。
その表現の一つは、勿論その佇まい
その身体
一般人とは何か違うその骨格や身体の動き、バランス、仕草が、より稀な感覚をこちらに感じさせる気がする。
そして、声
今回はこの「声」がすごく心に響いた
剛クンの声は、甘く優しく、セツナイ
時には絶望なのに
でも、なぜか、暖かく希望を感じる声
観劇中、もう姿は見られなくていいから、いつまでもいつまでもこの声を聴いていたい…と何度も思わされた声でした。



今回は初の二役ということでしたが、さすが「森田剛クオリティ」というレベルで演じきっていたと思います。
ガッカリしたということは勿論ありませんでした。
ただ、次…と考えた時には、また全然違った役に挑戦して欲しいなと強く思いました。
やっぱり剛クンはどんな役をやったとしても、“寂しげな陰の部分”とか“何か心に鬱積したもの”とかが出てしまうと思うので、次は思いっきり明るい役とか挑戦してみて欲しいと思いました。
いのうえさんが仰るように、「バディ」モノとかもありですよね!
あとは、もっと恋愛モノも観たいかな〜
あえて今までのような役をやらなくても、きっとどうやっても、剛クンからは滲み出てしまうと思うので、次はまた別なチャレンジをしてほしいです。




…で今回の目玉でもありました「タンゴ」でしたが、思ったよりも踊らなかったせいかは解りませんが、うーん、私が勝手にハードルを上げ過ぎたのかわかりませんが(笑)、思ったより“色気”は感じなかったのです
普段の剛クンのダンスの方がよっぽど、色っぽさがダダ漏れ…と思っちゃいました^^;
ただ、あの出で立ち(アノラックに長靴)で1人で踊っても様になるのは剛クンだからかな〜


前回も書きましたが、板の上にいる剛クンは役がらでは荒んでいるのに、演じている剛クンはキラキラして楽しんでる!生きてる!!って実感しながら三時間ぶっ通しで出ずっぱりで全力投球しているのが伝わってくる演技でした。
やっぱり剛クンには舞台が必要、居場所は舞台なのかな〜と改めて強く思いました。
これからもコンスタントに舞台には立ち続けなきゃならないと思います。
そして、次もやっぱり見たいと思わせてくれる剛クンがそこにいました。
金閣寺」の溝口、「鉈切り丸」の範頼、「夜中に犬〜」の幸人くん、そして「ブエノス〜」のカザマ、ニコラス…等どの作品も、どの人物にも、森田剛を感じさせない演技で魅了され続けてきて、今後の剛クンの変化も期待したいなと思いました。


でも
でも
カーテンコール数回目でやっと、ふっと森田剛に戻ってにやにやっと笑いながら手を振る姿を見た瞬間が一番きゅんとなっちゃうような私には舞台についてあれやこれやと語る資格はないですね………(ちと、反省)
役者森田剛も勿論好きだけれど、普段の(出来れば踊っているときの)剛クンがやっぱり好きなんだ……と改めて思わされたりもしました(^_^;)